この1月で僕は44歳になった。会社に入ったのが1987年。ちょうど人生の半分をこの会社で過ごしたことになる。そして20年前の昨日、僕はプレイドライブ編集部に配属になった。途中で1年半離れていたとはいえ、それもラリースピリットというWRC誌を作っていたので、この20年間、モータースポーツの世界に身をおいてきた。
一言で言ってしまえば「紆余曲折あった」。20年という歳月は、長すぎるかとも思うし、まだまだという気もする。人生の途中でそれまでの総括をするなんて、早すぎるだろう。この20年間、自分が何をしてきたのかなんて考え込んでしまったら、きっと先には進めないんだろう。僕は哲学者ではないし、人生の意味なんてものを考え始めたら、それこそ一生かかったって答えなんて出ないだろう。20年という長さを、どう測っていいのかさえ持て余している。だからって、考えなくていいというものでもないだろうから、まあ、それはボチボチ考えていくことにしよう。
この20年で得たものって何だろう……。まず家族。仕事柄土日はほとんどつぶれ、家で飯を食うことさえ稀な日々のなかで、ずっと支えてくれてきた妻に感謝しなければいけないな。そして仲間。たくさんできたような気がする。励まされたり、助けられたり……おかげで今日の僕があるわけだ。
なんだかこうして20年間で得たものを文字にしてしまうと、いたって当たり前のことを羅列しているような感じになる。しかしながら、やっぱりこれも当たり前なんだけど、得たものはお金なんかじゃなくて『人』なんだなって思う。『人』が僕の財産なんだな。
その一方で、きれいに生きるなんて、お釈迦様ではないので、ちょいと僕には難しい。知らず知らずのうちに傷つけたり、あきれさせたり、怒らせたりしたこともあったはず。そして離れていった人もきっといる。そうした人たちにはただただ「申し訳ない」と頭を下げるばかりだ。悔やんでも取り戻せないものも、実はたくさんあるはずなんだな。
吉田拓郎の『今日までそして明日から』ではないけれど、明日からもこうして生きていくんだろう。でもどこでどう変わってしまうかわからないまま、生きていくんだろう。そう、変わっていきたいと思う。それは現在の自己を否定するのではなく、いい風に変わっていきたい。そして気がついたら、きっと出家しているんだろうな。
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